症例&コラム

サージェリーファースト×オーダーメイド骨切りとは?
最新矯正外科の革新技術をご紹介します!について

サージェリーファースト×オーダーメイド骨切りとは?
最新矯正外科の革新技術をご紹介します!

渋谷 歯医者 外科矯正 サージェリーファースト
オーラルプロポーションクリニック 歯科&矯正歯科の歯科医師北野です。
今回はサージェリーファーストについて解説していきます。

こんなお悩みありませんか?
・歯科矯正後戻り
・出っ歯、受け口、ガミースマイル、開咬
・口ゴボ
・アデノイド顔貌
・顎が曲がってる
・エラが張ってる 
・いびき

上記のようなお悩みがある場合、骨格の問題が大きく影響しているため、通常の矯正治療(ワイヤー矯正・マウスピース矯正)だけでは治すことができません。
そのため、顎の骨を調整するための手術(外科矯正)も行う必要があります。
しかしながら従来の外科矯正では、「時間がかかる」というデメリットが有りました。
当院ではサージェリーファーストと呼ばれる最新の外科矯正治療を行うことで、この「時間がかかる」というデメリットを解消できる治療を提供しています。


サージェリーファーストとは何か?従来の矯正手術との違い

「サージェリーファースト」とは、従来の「矯正→手術」ではなく、「手術→矯正」という「手術を先に行う」新しい矯正外科治療のアプローチです。
従来の外科矯正では、歯並びを整えてから顎の骨を治療を行っていたため、治療全体に数年単位の時間がかかる上、術前の矯正期間中に一時的に顔貌が悪化することがあり、患者の心理的負担が大きいという課題がありました。
一方、サージェリーファーストでは手術を先に行うことで見た目の改善を先行させることができ、患者様の満足度が高く、コンプレックスを先行して解消できるという心理的なメリットが大きくなります。
例えば「受け口」がコンプレックスだった場合、従来の外科矯正では歯並びを整えるための矯正期間の数年間は受け口のまま生活しなければなりませんでしたが、サージェリーファーストを行うことで、受け口という見た目のコンプレックスを先に解消し、その後歯並びを整える事ができるようになりました。

なぜ先に手術するのか?その医学的根拠

先に手術を行うことのメリットは、早期のコンプレックスの改善というだけではありません。
手術を先に行うことで、骨格のズレを先に修正し、手術直後の骨や歯槽の状態(骨代謝が高まる時期)を活用することで、歯の動きが良くなり、その後の矯正治療も短期間で済むというメリットもあります。
医学的には、術後のリモデリング期(骨の再構築が活発な時期)に矯正を開始することで、より生理的で負担の少ない治療が可能になります。
つまり、合理的かつ身体にもやさしいアプローチだといえるのです。


サージェリーファーストのメリットとデメリット

審美的、機能的、医学的にもメリットの多いサージェリーファーストですが、デメリットももちろんあります。
メリット・デメリットをしっかりと理解し、治療を選択することが需要です。

サージェリーファーストのメリット①:見た目が早く良くなる

従来の治療では、歯並びを整える“術前矯正”期間中にかえって顔貌が悪化することがあります。
たとえば、下顎前突(しゃくれ)の患者様の場合、手術前に歯列を並べるため、一時的に“よりしゃくれて見える”期間が発生することもあります。
サージェリーファーストでは、最初に顎の骨を手術で正しい位置に動かすため、治療の早い段階で顔貌が改善されます。

サージェリーファーストのメリット②:治療全体の期間が短縮される

サージェリーファーストでは、手術後の「骨の代謝が活発になる時期(骨リモデリング期)」を利用して矯正治療を行うため、歯の移動がスムーズになります。
生体反応をうまく活用することで、通常よりも早く歯が動き、全体の治療期間を短くできるのです。
具体的には、従来の術前矯正を含めた全体の治療が3〜4年かかっていたケースが、1年半〜2年ほどで完了することも珍しくありません。

サージェリーファーストのデメリット①:術後矯正の計画が複雑になる

手術を先に行うため、術後の噛み合わせが不安定な状態から矯正治療をスタートしなければならないという難しさがあります。
歯が最初から理想的な位置にあるわけではないため、咬合の微調整や歯の動かし方に高い計画力と経験が必要です。
また、術前に歯の動きや顎の位置を高精度にシミュレーションしておかなければ、術後に思ったような咬合が得られないリスクもあるため、歯科医師の高度な連携と設計力が求められます。

サージェリーファーストのデメリット②:適応症例が限られることがある

サージェリーファーストは万能な治療法ではなく、あらゆる咬合異常や骨格異常に対応できるわけではありません。
・骨格や歯列のズレが極端に大きい
・成長がまだ終わっていない若年者
・歯が多数欠損しているなどの複雑症例
こうしたケースでは、術後に咬合が安定しにくく、矯正治療が困難になるため、適応外と判断されることがあります。

サージェリーファーストは術後の咬合(噛み合わせ)が一時的に不安定になるケースもあるため、見た目の改善だけでなく、かみ合わせまでしっかりと考えた歯科医師が対応することが大切になります。
当院では外科矯正の症例を多く担当した歯科医師と矯正治療の経験が豊富な歯科医師がタッグを組んで治療にあたります。


オーダーメイド骨切りとは?

一人ひとり異なる骨格への最適アプローチ

「オーダーメイド骨切り」は、患者様ごとの顔貌や骨格に最適化された骨切り術(顎の手術)を行うことが大切だという考え方です。
従来の骨切りはパターン化された術式で手術が行われていましたが、人の顔の形・顎の大きさ・歯列のバランス・筋肉の付き方などは千差万別です。
人の顔をある程度パターン化して、パターン化した術式に当てはめただけでは満足のいく審美的改善や機能改善が得られないこともあります。
当院では患者様ごとにカスタマイズされた外科手術を行っています。
顎の動き、顔の左右差、目・鼻・口とのバランスなどを総合的に評価し、その人だけの“理想のフェイスライン”を設計することを得意としています。

デジタル技術で進化した現代の顎矯正外科

オーダーメイド骨切りに欠かせないのがCAD/CAMや3Dプリンターなどの最新デジタル技術です。
これらを活用することで、患者専用のサージカルガイド(手術補助具)の作成や顎の動きを予測したバーチャル手術の実施、術後の予測顔貌シミュレーションなどを行っていきます。
択一した技術を持つ歯科医師の経験則に最新のデジタル技術をプラスすることで、客観的かつ精密な治療が可能にしていきます。
審美面に強いこだわりを持つ方や、左右非対称が気になる方にとっては、このデジタル×オーダーメイドの組み合わせで、より大きな満足、理想的な顔貌に近づくことができます。


サージェリーファーストとオーダーメイド骨切りの組み合わせがもたらす未来

審美性と機能性を両立できる理由

骨格の調整と同時に、歯列・筋肉・関節のバランスも調和させることができるため、見た目が整う」だけでなく、「正しく噛める」「呼吸しやすい」「発音がしやすい」「滑舌が良くなった」「いびきが改善された」など、機能面の改善も同時に得られるのがこの治療法の強みです。
もちろん歯並びが良くなることで、「虫歯になりにくくなる」「歯周病になりにくくなる」といったメリットを得られるようにもなります。
外科矯正と言うと、単に見た目を改善する治療だと思われる方が大半ですが、「体のバランス」「口腔内の健康の改善」まで総合的に改善することができる治療だということを知っていただきたいです。

治療期間を短縮しながら理想的な仕上がりへ

サージェリーファーストとオーダーメイド骨切りを行うことで、従来の外科矯正治療では3年〜4年を要していたところが、1年半〜2年程度に短縮されるケースが多数です。
また、初期の段階で見た目の劇的な変化が見られるため、患者様にとっての「やる気」や「続ける力」も高まります。
実際、多くの患者様が術後に「もっと早くやればよかった」と感じられており、それだけ早期改善のインパクトが大きい治療法であることが分かります。


サージェリーファーストとオーダーメイド骨切りの適応患者様

顎変形症全般(上顎前突、下顎前突、開咬など)

下顎前突(しゃくれ)、上顎前突(出っ歯)、開咬(奥歯しか噛まない)、過蓋咬合(噛み合わせが深すぎる)といったお悩みの場合は特に有効です。
こういった症状をお持ちの場合、見た目のコンプレックスだけでなく、食事の不便さ、発音の不明瞭さ、顎関節への負担といった問題を引き起こす事が多いため、機能的な改善という意味でも治療をされることをおすすめしております。

顔の左右非対称やバランスの崩れ

顎の成長異常や骨格異常、習慣性の癖、姿勢の偏り、顎関節症などで、左右で顎の高さや頬骨の出方が異なるなど、「顔の左右非対称」に悩む方にもオーダーメイド骨切りは適しています。
顔の非対称は、人間の目や直感では正確に捉えにくいという特性があり、感覚的・主観的な印象に左右されがちです。
ご自身では「右頬が少し張って見える」「顎が左に寄っている気がする」といった印象をお持ちでも、実際には異なることもあります。
そのため3D顔貌スキャンやCT解析を用いたデジタル設計を行うことで
・骨格・軟組織の左右差を数値化・可視化、
・目、鼻、口、顎の中心軸や対称線をミリ単位で測定
をデータで計測することができ、思い込みではなく根拠に基づいた左右差の評価が行え、納得できる外科矯正ができるようになります。


サージェリーファーストは危険?という誤解

これは非常に多い誤解の一つです。
「手術を先に行うなんて危ないのでは?」という不安を持つ患者さんは少なくありません。
ですが実際には、術前の緻密な診断とシミュレーションによって安全性はしっかり確保されています。
従来の方法では、術前矯正を長期間行い、その後手術という流れでしたが、サージェリーファーストでは逆に手術前の骨格をそのまま分析し、最も自然な咬合と顔貌を短期間で設計するという手法です。
高度な3Dシミュレーション技術やサージカルガイド(手術用テンプレート)を用いるため、人為的なズレや予想外の動きを抑えることが可能です。
さらに当院では外科矯正の経験豊富な歯科医師と、矯正治療の経験が多い歯科医師がタッグを組んで治療に当たるため、 さらに、施術チームは経験豊富な矯正医と口腔外科医で構成されることが多く、治療の流れもきちんと確率されています。
「サージェリーファースト=リスクが高い」というイメージは、情報不足による誤解にすぎません。


サージェリーファーストとオーダーメイド骨切りのもたらす新時代の医療

サージェリーファーストとオーダーメイド骨切りは、これまでの矯正外科の常識を塗り替えるような革新的治療法です。
先に手術を行うことで早期にお顔のコンプレックスが改善され、個別に設計された骨切り術で、より自然で美しいフェイスラインと咬合が手に入ります。
それだけでなく、治療期間の短縮・治療精度の向上・患者様の満足度のアップと、あらゆる面でメリットがあります。
これから矯正外科治療を考えている方にとって、「サージェリーファースト×オーダーメイド骨切り」は、未来の自分を変える第一歩になるかもしれません。
ぜひ一度当院にご相談ください。

【監修】歯科医師 北野ホセ

Sanmartin University (Peru) 卒業
多くの外科矯正の症例を担当しています。